個人開発アプリ「答えを出さないAI」の開発記録(1)

個人開発

生成AIって本当に便利ですよね.便利すぎて,最近は一日300回くらい質問してると思います.

しかし,こんなにも生成AIに依存していると,自分の思考が浅くなっているんじゃないかと不安になってきます.

かといって,生成AIを使わないと時代に取り残されてしまいます.どうしたものかと考えるうちに,

“絶対に意思決定を行わない“AIを作ってしまえばいいんじゃないか?」

というアイデアにたどり着きました.

本記事は,真に人の意思決定を支援するAI意思決定支援アプリ「答えを出さないAI」の開発記録をまとめたものです.

どんなアプリにしたいか

アプリの構成

「心の中の天使と悪魔が対立する意見を言う」みたいなシーンって漫画とかで良くありますよね.ほかにも,「脳内で複数の自分が裁判する」みたいなのもあるあるですよね.

こんな感じで,ユーザーの入力に対して「複数のAIが全く異なる解答を提示する」ようにして,意思決定権はすべてユーザーに委ねる構成にする予定です.

類似のサービス

このように,AI同士でディベートさせたり,ハルシネーション対策で複数のAIの返答を同時に見るサービスは多々あります.

上記のサービスと差別化を図るため,本アプリは

「常に複数のAIによる多角的な返答があり,AI達は絶対に一つの結論に落ち着かない

ことを設計理念として掲げます.

絶対に一つの解答が得られない」というのは,多角的な考えをユーザーに提示しつつ,決してユーザーの意思決定権を損ねないサービスであると言えます.

基本的なアイデア

  1. 様々な思考タイプ(リアリスト,ポジティブ,アグレッシブ等)のAIキャラクターが存在する
  2. ユーザーの質問に対して,常に複数のAIキャラクターが同時に異なる意見を述べる
  3. ユーザーがどのように命令しても,決して一つの意見にまとまることはない

AIキャラクターに関するアイデア

  1. AIキャラクターは,①口調,思考タイプ(リアリスト,ポジティブ,アグレッシブ等)を保持したプロンプトと,②キャラクターの見た目 から構成される
  2. ユーザーも独自にプロンプトや見た目を設定でき,それをオンラインコミュニティで公開できる
  3. オンラインコミュニティでは,ユーザーの指定した条件に従って,AIキャラクターをマッチングアプリのように検索したり,求人/掲示板形式で募集したりして,実際に会話してみることができる

AIキャラクターたちとの議論に関するアイデア

  1. 様々な形式でAIキャラクターたちと会話ができる
    • グループチャット形式
    • オンライン会議形式
    • ディベート形式
    • ミーティング形式
    • ディスカッション形式
    • ブレインストーミング形式
    • 野次馬形式
      • ユーザーが一人のAIと会話すると,野次馬AIキャラクターたちが横から異なる意見を飛ばしてくる
    • ネット掲示板形式
      • ユーザーの掲示板への投稿に対して,全くランダムなAIキャラクター達が勝手に会話を始める
      • ユーザーの発言の影響力は低く,さながら本物のネット掲示板のようなカオスさを再現する
  2. ユーザーの発言度を設定できる.
    • ユーザーの発言権を他AIキャラクターの発言権と同程度にすることで,実際に議論に参加しているような体験ができる
      • 発言の内容によっては,ユーザーの発言が無視される可能性すらあるかも…?
    • ユーザーの発言権を最大にすることで,司会者やリーダーのように議論を導くことも可能
  3. 議論の堂々巡りを防ぐための司会者AIキャラクターを設定することが可能

意見の多様化に関するアイデア

  1. AIキャラクターたちのAIモデルを自由に変更できる
    • 課金でAIモデルの数を増やしたり,ユーザーが契約中のAIモデルのAPIを使えるようにする
  2. 議論は,ユーザーが選んだAIキャラクター達以外に,ユーザーが選択しているAI達と異なる思考タイプのゲストAIキャラクターがランダムに訪問してくる可能性がある
  3. ユーザーの入力履歴を元にユーザーの分身AIキャラクターが生成可能
    • 自分の思考パターンを客観視することが可能

まとめ

  • このアプリは,ユーザーに対して常に二つ以上の意見を返し,真の意味でユーザーの意思決定を支援するサービスであると言える
  • アプリのアイデアが出そろったので,次回はこれらのアイデアを実現するための要件定義を行う

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